はじめに
海外に住んでいると、パソコンの購入や管理には国内とは異なる課題があります。特に故障時の対応は大きな問題となります。この記事では、海外在住者がパソコンを選ぶ際のポイントと、トラブルを未然に防ぐための戦略を紹介します。
海外での故障対応の難しさ
海外で日本製などの国内メーカーのパソコンが故障した場合、次のような問題が発生します
- 現地の修理業者は日本製の部品を入手できないことが多い
- 国際保証がないモデルは現地でのサポートが受けられない
- 修理に時間がかかり、その間パソコンが使えない
結論:同じモデルを2台持つのがベスト
おすすめは「同一メーカー・同一モデル」の2台体制できるなら、メインPCのOS環境をクローン化してから2台一緒に出国を推奨。
日本国内と同じような品質で修理サービスを受けれる国は少数です。
理由:
1. 故障時の迅速対応
- 同じモデルがもう1台あれば、部品取り用(ドナー)として提供可能。修理の可能性が広がります。
- 特に日本国内メーカーのパソコンは海外では部品の入手が困難。修理業者も対応できないことが多い。
2. 盗難・紛失の即対応が可能
- 1台が使えなくなっても、もう1台があればすぐに業務・生活を継続可能。リスク分散。
3. 用途別の使い分け
- 会社用・自宅用、移動用・据え置き用など、使い分けることでパソコンの負担の低減
その他推奨の項目
1. 日本で購入
日本で購入した方がスペック選定や保証内容もわかりやすいです。渡航時に予備機も含めて2台を手荷物で運ぶのが理想になります。
2. 国際メーカーを選択
Lenovo、Dell、HP、Appleなどは海外のどの国でサポートが受けられる可能性が高いです。
3. バッテリー残量を事前に確認
すでに数年は使用しているパソコンを持参するならバッテリーは新品に交換してください。コマンドプロンプトでコマンド powercgfg /batteryreport と入力することで現在の最大残量が確認できます。
*新品の状態と比較して、現在の劣化の度合いが確認可能です。
4. 耐衝撃ケースの利用
特に海外での移動が多い場合、衝撃に強いケースを使用することで物理的な故障リスクを減らせます。軽いぺらぺらのタイプではなく、ケース内に板が入った頑丈なものを購入してください。
5. クラウドバックアップを活用
データが消失しては意味がありません。どの場所でも無線環境があればデータにアクセスできる環境にしてください。
・日々のファイル自動同期
GoogleDrive OneDrive Dropbox iCloud
・全体バックアップ(有料)
Backblaze iDrive Time Machine
6. プラグの変換機は国内で購入
海外の現地購入だと粗悪品であることもあります。使用できないということはありませんが、コストが違うのは品質が違うためです。(例:国内有名メーカーのアダプタと100均のアダプタ)
変換アダプタは安価に購入できます。電圧の変換不良は故障に直結します。少しの金額を節約するよりもリスクを未然に防ぐようにしてください。
7. セキュリティ
データ漏洩を防ぐならBitLokerをONにしてください。
(マイクロソフトアカウントが必須。IDとパスフレーズはしっかりと保存。これをなくすとデータが取り出せなくなります)
まとめ
海外生活において、パソコンはライフラインの一つです。「壊れた」「盗まれた」「修理できない」となってからでは遅いのです。同じモデルの2台持ちとクラウド活用・保証確認を基本に、事前に備えることが最大の安心につながります。
同じ機種を2台持つ「ツインPC戦略」は、海外特有の修理問題を解決する効果的な方法です。